シューズ遍歴

これまで履いてきたシューズを振り返ることにした。
いろんな靴が開発されて販売されている昨今、自分に合う靴に巡り会うには、相当履き込んで行かなければならないので大変だ。
色々な人があの靴がいいとかこの靴がいいと書いているけど、実際、人の好みや感覚でそのレビューも意味をなさいことの方が多い。
靴選びは日常用も、なんでも、選ぶのは難しいものだなぁと思う。

筆者の足サイズ
私の足のサイズは日常のスニーカーで28cmで、足が楽に履ける感じの大きさのもの。
実寸は完全に扁平ぺったんこにした場合28cmほど、実際は遅r買う27.6~27.9cmを変動していると思われる。
扁平足のため足幅は広く、足指は人差し指が一番長いタイプ。かかとの形状は丸くなく絶壁に近い。

1. Evolv ディファイ US10
ボルダリングを初めて真面目にやろうと思って買ったマイシューズ。
痛かった。これくらいですと言われたけど明らかに今思っても尋常じゃない痛みだった。
我慢できずに数ヶ月後ソリューションを購入した。この靴もTRAXラバーが使用されていたと思うが、エントリーモデルであったので硬く、滑りやすかった印象がある。

2. La Sportiva ソリューション EUR43 (初期型)
初シューズが痛すぎるもので耐えられなかったのもあり、あとは周りがよく履いているソリューションを試してみたかったのもあり、サイズ大きめで買った二足目。当時マイナーアップデートしてマーブル柄になったやつが出ていたけど、初代のモデルのデザインの方が好きだったため、それを探して通販でゲット。
最初からこれにしとけばよかったかなと思うくらい快適。靴下履きでも快適に履けるサイジング。
フリクションはよかった。特にボテなんかに乗るときはかなり威力を発揮していたと思う。
足の大きさも関係して、逆にヒールはかけづらかった。

3. SCARPA ブースティック EUR43
外岩に行き始めることになって試しに硬めの靴を買ってみた。
初使用は確かジムの外岩講習会で行った瑞浪。その後フクベで結構重宝した。
が、そのまま使用頻度も少なくなり売却。サイズも若干大きかったため気に入らなかったのもある。
XS Edgeであるのに、足裏感覚が結構あった。ターンインもきつめの部類らしいが、足型にあっていたのか、結構普通に履きやすい靴だった。

4. La Sportiva ソリューション EUR41.5(マイナーアップデート版)
当時ノースフェイスカップ2016だったかに出ることにしていた。それと外岩用途に合わせて、ぶかくない靴を買おうと思って買ったけど、かなり攻めすぎた。で確か数回しか使わずにそのまま売った。
フクベのミニくじら岩の5級だかを登るのにすごく活躍した。

5. SCARPA インスティンクトVSR EUR 43 (中古)
中古で購入した。商品情報とは違いソールはツルツル。完全に騙された。
実際の靴の性能がわからずじまいでそのままゴミ箱行きにした記憶がある。リソールまでして、頑張ってみたが、結局足に合わず。ソリューションとよく比べられていたけど、ぶっちゃけ別物。
足裏感覚はソリューションの方があった。

6.SCARPA ドラゴ EUR42.5
ブースティクでの良い印象があったため新品購入。試しにハーフ下げで購入した。
めちゃくそ柔らかい靴で、足型にあっていたのかターンインがきつすぎると感じることがなかった。
おろしたての時のソールの引っかかり具合はめちゃくちゃよく、傾斜で足上げしようとして、軽く関係ないホールドに擦れただけで、”ピタっ”と止まってしまうくらい良かった。
今も下手くそだけど、当時もっと下手くそだった僕が履くと、登れるグレードが1つ上がった。
それくらい反則的なフリクションの良さだった。
使い込んでくるとかかりはマイルドになった。ジブス等の細かいホールドに立ち込みにくいのがデメリット。それ以外は文句なく、長い間メインのシューズだった。

7. Five Ten ハイアングル US10 (3代目グレイアクアのカラーのもの)
周りでよく履いてる人が多く、色んなクライマーが良いとこぞって履いていたシューズ。
次回はこれを履いてみたいと思い購入に至った。結局ドラゴのジブス立ち込めない問題が出てしまった。またジムと外岩の両方で兼用できるものを探していたのもあった。
初めてのファイブテン、箱を開けた時の匂いが最高。足幅もOK。が、サイズ選びに失敗。
結構伸びたので、US9.5にしておけば良かったと後悔。

8. Five Ten ハイアングル US9.5 (初期型)
現在進行形で僕のメインシューズ。これ以外信用できない。
初めておろした時は足のサイジング間違えたかと思うくらい履きにくかったけど、時がたつにつれ、伸びてきていい感じに。多分この靴のおかげでグレードの更新が増え、クライミングそのものの技術もあげさせてもらったと思う。これまでRP、OSしてきている課題は絶対この靴でできている。
花崗岩、凝灰岩、安山岩石灰岩、砂岩、フェース、スラブ、被り、ルーフ、しまいにはクラックまでとこの一足あれば事足りるくらい、僕にとっては最高の一足。
足に吸い付く感じが他のシューズでは感じられない感覚。最高すぎてもうリソールを二回している。
最近オークションで同じ旧式の新品を見つけてUS9.5と10を入手。履き比べると、ジャストサイズはやはり9.5で新品の時から足に吸い付く感じと靴との一体感がやばい。US10の方はやはりしっくり来ない感じがあるものの、ジム履きには良いかも。ただ体重が増えている今、結構剛性が弱いと感じる時がある。

8. Five Ten モカシム US10 (旧型)
山岳会に入り、クラック、マルチもやり始めるようになったため、フラットシューズのでかめが欲しいと入手した一足。伸びに伸びまくって足に合わなくなってしまったのでゴミ箱行き。ライムグリーンを履いていたが長時間履き終わった後脱ぐと、足が緑色に。クラックで使うと、ちょうど足の関節がソールと革の間に来てジャミングする時はすごく痛くなった。それなりには登れる。

9. La Sportiva ミウラー EUR41.5 (中古)
中古で試しに買ってリソール後、使用。足型が合わないし、足裏感覚が全くない。
ジムで使うとツルツル滑る。と、もうたまったもんじゃない。外で使用しても乗り込めない。
よく見る一文では「ミウラーはオールラウンド、クライマーなら一足持っておくべき」や「花崗岩最強はミウラー」と言われる。がそれが全員に当てはまる訳ではないことを教えてくれた靴。
花崗岩で最強のはずなのに、立てない。それ以前にフリクションもなくてかからない。
と、スラブで登れないのが余計に登れなくさせてくる靴。
個人的に思うことは、人差し指が長い人にとっては足型が合わない靴だと思う。
また僕の足のよく使う場所としては親指と人差し指のちょうど間くらい。そこがスイートスポットだと思われるが、そこを使うことができない。

10. SCARPA インスティンクト レース EUR43
ミウラーがダメならこっちはどうだ?と購入したが、結局これも微妙だった。
足裏感覚が無い。やっぱりかからない。足幅は問題なかったけれど。

11. Five Ten アナサジVCS US9.5
ヨーロッパメーカーがダメならアメリカだ!とハイアングル最高!ヒャッハーな私は、今まで試したことのなかったアナサジに手を出した。良くも悪くも普通。外で使うには足裏感覚と足との一体感が貧弱だったので、ほとんど使用しなかった。2度アナサジで登ったが、足の違和感がすごくて集中できず、やっぱりソールもかかってる感じがしなかった。クラックでも使用したけど、ソールがないところが当たって痛すぎて無理だった。
この靴の謳い文句で「ヒールが最強」と「この靴でなんでも登れる」がある。
個人的にはそうではなかった。持ち主の足に合えば、どんな形状の壁、岩質でもいけると思う。

12. La Sportiva TC Pro EUR43
ヤフオクで中古でほぼ新品をゲット。マルチ、クラックの回数が増えたため購入。ハイアングルでマルチをやると足が死ぬ。
今ではボルダー 、スポートルート専門の人でも認識するくらいの有名な靴になった。(アレックスオノルドのフリーソロでかなり認知されるに至った)
そもそもTCは開発にも携わったトミー・コールドウェル(Tommy Cordwell)の頭文字から来ている。
楢崎選手が最近アンパラレルと手を組んで発表したTN Proと同じような考えだ。いやそもそもこっちがTC Proのやり方をパクったか?
ソールが固く、足裏感覚がほぼないが、なぜか履きなれると感覚がある。マルチ用にぶか目にしてあるサイズ。ちょっとサイズダウンすると結構いい感じになりそう。この靴もきつめとぶか目で持っておいた方が良い靴だと個人的に思っている。
簡単なマルチはこれ一足で十分、1日中快適に履いていられるのでめちゃくちゃ楽。
この快適さ、靴の形もあってクラックやる人は絶対これ!というくらいの靴。実際やっぱり良い靴だなと思うし、シビアでなければ普通にジムの課題も登れる。流石に強傾斜は足が切れて落ちる。
ヨセミテ遠征中はこれ一足で行ったが、驚いたのは、日本であまりフリクションがよくなかったのに、ヨセミテで履いたらなぜかめちゃくちゃかかる。ヨセミテの湿温と岩質に関係があるのかな?と思った。

13. Unparallel レグルス US9.5
FiveTenがアディダスに買収されその後、元々のFiveTenの工場が新たに立ち上げたブランド。
そのためソールは基本的に旧ファイブテンのステルスシリーズと同等、ファイブテンで人気モデルの実質の後継機種はアンパラレルで名前を変えて出てきている。
レグルスはハイアングルの後継機種という謳い文句で販売された。また不満点を改善させて販売しているはずなので、かなり期待を持って購入したが、サイズ感が全く違う。
ビニール使わないと履けない。全く伸びない。足裏感覚も微妙、ソールは若干硬め。
と旧ハイアングルが手に入らなくなった状況を打破してくれる一足と思っていたがダメだった。
旧ハイアングルと違いよかったのはスリングショットが強化されていること、土踏まずあたりに謎のモコっとソールが入っていることにより靴そのものの剛性が上がっていること。デブクライマーの私には良いかもしれないが、ヒールの形も若干合わない。
履くだけで怪我をする靴だったので早々に売却。
後日、アンパレルソールで旧ハイアングルをリソールしたが、相性抜群でめちゃくちゃよかった。

14. La Sportiva カタキ EUR41.5
やっぱりミウラが必要なのか?とXS Edgeソールのシューズレビューを色々と見ている中で、
「本国ではミウラーから乗り換える人多数」との一文を見つけ、試しに購入に至った。
ヤフオクでほぼ未使用1万円だったはず。
海外サイトのシューズレビューもよく、海外のトラッド専門シューズランキングでも1位に来ていた。
TCプロよりもランクが上なのは驚いた。
ジムで試すと、意外なことによく止まる。足型もバッチリ。幅広目の靴なので、41.5でもまだ余裕があり、ソックスを履いても履ける。その上足裏感覚がよくわかる。
なぜか花崗岩よりも凝灰岩との相性が良い。フクベ、城山で使用したがこれ一択だった。
外だけでなくジムでも使える貴重なシューズ2号。履いてる人も少な目。
ソールを変えたらおそらくかなり化ける気がする。

15. Five Ten Team 5.10 (EUR44)
なんかいい靴ないのか?と困っていて片っ端から購入しよう第1弾。
みんないいというチーファイ。足型細めで靴のスイートスポットの位置が僕の足には合わなかった。
足型があっていないため足入れの辺りが無駄にカポカポしていた。
殆ど使わずに売却。浜松のリードジムスクエアで強傾斜の11bをオンサイトした時はこの靴履いていたが、この靴じゃないとダメだったということもなかった。

16. Five Ten JET 7 US10
なんかいい靴ないのか?と困っていて片っ端から購入しよう第2弾。
みんながいう「JET 7は最強だった」を確認するために購入した。
が、サイズが大きすぎた。あとなんか足入れがキモい。フィットしなかった。履き口のモコモコがセンターで割れていてなんか足がしっくりこない。とにかくきになる。
僕よりサイズが大きいジムの常連さんが二足目を探していたのでその方に売却。
未だJET7のすごさはわからず…

17. Evolv アグロ US 9.5、US10.5
なんかいい靴ないのか?と困っていて片っ端から購入しよう第3弾。
見た目がカッコいい(中二病と言われるかもしれんが…。)のとやっぱりソールが全体についてるのは最高だ!とずっと思っていて、試したい!と思っていたけど、初めて買った靴の苦い思い出があったのでイボルブはずっと避けていた。
サイズ感がよくわからず諦めていたが、たまたまネットでサイズ感がわかる投稿を見つけ中古で購入。
新品でUS9.5を購入するもキツすぎる上に全く伸びない。中古で買った10.5のがバッチリだったため、こっちが手元に残った。
足が慣れてきたのか、今ではジムを中心に履いている。でも足型合わないのか途中から小指が痛くなる。フリクションと剛性もそれなりに良いので気に入っている。
初めて履いた時に、ジムの店長さんに「似合うね〜」と言われて嬉しかったのはここだけの話。
傾斜では無類の強さを発揮するが、つま先が柔らかいため、つま先使って乗り込んだりするのは苦手。
トゥーは見た通りどこでも効く、ヒールは今まで履いてきた靴の中で一番いいと思う。かけやすいし、外れにくい、その上剛性もしっかりしている。旧型ハイアングルのヒールの形に似ているが、足入れは若干浅め。

18. Unparallel ベガ US9.5
なんかいい靴ないのか?と困っていて片っ端から購入しよう第4弾。新古品で入手
JET7の後継と言われるシューズ。ソールはアンパレルの中でフリクションがもっとも良いRS。
フリクション、足裏感覚は文句なし。けどトゥの申し訳ない感じのテカテカのラバーはかかりがない。
ベルクロの位置も中途半端で、締め付ける箇所が普通のベルクロと違うためかなりの違和感。
結局US9.5はサイズが小さいのもあり却下。やっぱりアンパラレルの靴は総じてサイズが旧ファイブテンと比べて小さくなっているのが証明された靴でもあった。
ヤフオクで売ろうと思ったが大した金額にもならないし面倒だったので、こちらもジムの常連さんに贈呈。彼曰くめっちゃいい!とのこと。

19. Adidas Five Ten ハイアングル US10.5
新品購入。アディダスになったファイブテンがどうなったか人柱となってみようと購入。
いきなりサイズ感が違う。US9.5だときつい。US10は試さず、US10.5で購入した。
がやはりサイズが緩め。アディダス担って品質がよくなったというレビューを見かけるが、確かに縫製や靴の形は綺麗になっている。
ヒールが深くなったとあるが、深くなったというか、スリングショット部分が伸びているのと、形状が旧ファイブテンハイアングルと違って丸っこくなっている。
かかとが綺麗な丸に近い人は良いだろうが、角ばったかかとの筆者には全く合わないし、ヒールの上の部分が無駄にカポカポして邪魔、フィットしない。
きになるソールは旧ファイブテンのC4と違い粘着力が若干落ちているのと、ちょっと硬め。
多分もう買わないと思う。
不人気なのか新しくモデルチェンジしたものがそのうち販売される。そちらでどうなるかは見ものではあるが…。

20. La Sportiva ミウラーXX EUR41.5
20足これまで買って使ったかどうか正確かどうか不明だけど、20番目がまさかのダブルエックス。
ヤフオクをいつものように見ていたらアダムオンドラモデルが安く出ていたので即購入。
実は普通のミウラがダメならP3システムがあるこっちなら…!という期待する気持ちもあった。
普通のミウラーと同じというレビューだったが、個人的に靴のスイートスポットがとっても若干ではあるが人差し指よりにきていると感じた。それでも足型があってないと思われる。
剛性は硬め。普通のミウラを履きつぶしていないので比較はできませんが、これまで履いてきた靴と比べても一番固い感じ。足裏感覚については普通のミウラよりは若干いいと感じた。
ソールの硬さでやっぱり弾かれる。外でも使用したが弾かれた。
どこかで活躍できるかどうかは不明。

これまでの靴遍歴を見ると思ったより結構買ってないなーというのが主観。
ハイアングルで落ち着いてはいるものの、この靴もいつまで持つかはわからない。
それまでには新しい自分にぴったりくる靴を探し当てたいものだ。