2020/8/8~10 小川山 烏帽子岩左稜線と流星めぐり

相当ご無沙汰です。
コロナとかで色々になってますが、外岩行ってます。
まだ就職できず、もうすぐ退職して一年を迎える…。真面目にやばい32才。

しばらくめんどくさいからと記事を書いてませんでしたが、最後にリードで外に行ったのは、
6月29日の鳳来のパラダイスだ。たしか…。御在所も行ったが一壁でのんびりリードだったしな。
まぁそれ以来のリードだったわけで、今回はJさんから突然
「今度の三連休暇、どかいかへん?」と唐突に言われた。で、錫杖にマルチと思ったが、頻繁に起こっていた地震のこともあったため、結局行く当てなく小川山に。

Jさん一緒だからこの際難しめのマルチルートと初小川山の時に登ったセレクションのリベンジでもするかと思っていた。が、会の後輩が急遽参戦となったため、予定を変更しタイトルのマルチルートへ行ってきた。

8/8 烏帽子岩左稜線 5.8 18ピッチ
美しの森の駐車場に2時半くらいについて仮眠。おれは全然ねれなかった。
寝付けたと思ったら起きて時間は3時20分くらいだった。ねれてなさすぎて流石にガーミンの睡眠トラッカーもログが取られていない。多分30分もねれてない。
で、ツイッター見てたら5時くらいだかにすでに満車みたいな投稿を見たため、5時くらいまで飯食ったり何やかんやして粘って、テントで寝てる2人に早めに出発を要請。
着いてみると確かにすでに8割くらいが埋まっていた。
テント立てて、色々準備して、声をかけていた友人Kとおちあい、4人で烏帽子岩へ向かう。
私はKとパーティーを組んだ。登り始めが10時くらい、終わったのが4時くらい。
ログによると6時間15分くらい。
さすが18ピッチのロング、時間がかかった。が、フリークライミング的には物足りずコレジャナイ感がとても多く、アルパインライミングだった。荷物はそれなりに重いし、長いし。
下山も1時間半くらいかかっている。これはきつめのシューズを履いて登攀していたことが悪かった。
最後のピッチも足指が痛すぎて登りたくなくなるくらいの痛さ。ゆるいTCプロを履いてくるべきだったと何度も後悔した。
このルートを登る人はずっと履いてても痛くないシューズを履いていくこと。不安であれば二足持っていくことをお勧めします。
ハイライトは最後のチムニー5.8。多分このルートの中で一番難しいと感じるところだと個人的に思う。
チムニー登りに慣れている人には余裕だろうけど、私はチムニーをリードするのが初めてだ。
Kは簡単なところばかりリードし、最後は俺にチムニーをやらせるという嫌がらせをしてきた。
しかもピッチの切り方もおかしいところがあり、はっきいってリーダー(チームをまとめるリーダーという意味では無い)としてまだまだである。もっと先を見て考える能力を持ってほしいものだ。

8/9 流星めぐり 5.10c 9ピッチ
前日と同じくアルパイン要素高めのマルチ。
いきなりアプローチが長い。フェニックスの大岩を通り越し、そこから古びた社を通り過ぎ、
だいぶ歩いたところにひっそりと取り付きが現れる。我々が行った時は先行パーティーがデポした荷物があったため、分かり易かった。アプローチですでにくたくたである。

前半3つを私がリードし、中間3つを後輩、残りの3ピッチをJさんが担当。
最初の難関は、昨日の足のダメージで、指先が痛い。しかも靴がハイアングルだ。
しかもきつめの方…。これは完全にやらかした。そもそもスラブなのに、足が置けるのか。
登り始めたらもうやるしかないので、痛いけど3ピッチ頑張ってリードした。
2ピッチ目が5.10cだったが、乗っ越しに10cのグレードがついている。
ボルトに騙されて右往左往するが、めんどくさくなってきたので、A0で抜けた。しかも足が痛い。
後からきた後輩は「アンダーで耐えてうんたらかんたら」
フォローとリードで登る違いを考えて物を言おうと思った。

3ピッチ目は苔だらけの岩、4ピッチ目は蛇足でつけられたボルト2つの岩。
3、4と繋げられそうであれば繋げることにして、ロープ長と相談して繋げた。
3ピッチ終わったところでビレイよりも4ピッチ目まで繋げてビレイしてしまった方が、時間節約にもなるし、面倒臭くない。ロープの引きが重くなってしまう、コールが聞き取りづらいのがデメリットだが、なんとかなった。

 5ピッチ目から後輩がリード。また5.10cのピッチ。実質これで確信と言われているピッチがこれで終わるのだが、実際は本当の確信ピッチは7ピッチ目からだと思った。
5ピッチ目のスラブは中間よりちょい上に出てくる、そこの箇所に5.10cグレードがついている。
スラブでこんな事するリードはやりたくないとフォローで登りながら思った。
6ピッチ目は人によっては危険と感じるピッチ。不安であればカムがあれば安心。
我々は持ってきたカムを使い忘れていた。自分の担当じゃなかったし、完全に余裕ぶっこいていた。
リードする後輩が何も言わなかったのもある。マルチはコミュニケーション大事。
ロープが上がっていかない、フォローのJさん共々「ロープアーップ!!」を叫び続ける。
ロープの流れが悪い等何か言い訳を言われたが、そもそもフォローのビレイはガンガン引くのが基本なのだが…。

7ピッチ目からJさんに交代になった。
後輩が8ピッチ目もするかと思っていたが、これはおそらく先の行動や疲れ等への気配りからだと思う。
で後にこのピッチで交代しておいてよかったと思ったし、自分がこのピッチやるって言わなくてよかったと思った。先にここからが実質的な確信と思ったと記載したが、8ピッチ目が個人的に一番負荷が大きいと感じた。なぜこのピッチが5.9なのかが意味不明だった。

7ピッチ目も苔が多い岩。しかも手が乏しい。なんだか全体的にいやらしい。
5.8だろうが、苔が多すぎてスタンスがなくなっている。しょうがないから苔を踏むが、滑る。
こんなところはリードしたくない。さすがベテランアルパインクライマーJさんである。

8ピッチ目、いきなり出だしで手も足も良くない。そこを超えたらちょっと被ったカンテ沿いを登ることになるが、ここも強度が増してくる。
昨日の疲れ、今日も続く足の痛み等色々疲労がたまりすぎているのも原因だったかもしれないが、
このピッチが実際の体感の5.10cに一番近いと感じた。フォローで登ってるのにこの感覚は間違いない。
正直最初5.10cは本当に10cだったのか?と疑いたくなるレベルだった。

9ピッチ目はチムニーとあるが、チムニー登りをするのは2、3手くらいで、左稜線のチムニーに比べるとどうってことないレベル。しかもボルトがあるので、安心して登れる。
終了点から下までは歩きで下山、取り付きの横側に戻ってこれた。
キャンプ場に戻ってショートルートに行こうと思っていたが、やっぱり疲れたので、この日は終了となった。

8/10 兄岩、弟岩
前日に小川山レイバックを登りたいと後輩が行っていたので、そこにいくことになった。
出発が遅かったのもあるが、やはり大盛況。余裕で15人くらい待ってる感じ。
で午後からの予定を繰り上げ、兄岩へ行く。
タジスラIV 5.10a が人気ルートらしい。で取り付くことにした。
この日も足がクソ痛くて、スクワマで行こうと履いたけれど、無理すぎてTCプロに変えた。
でトポだと4ピン目から先は終了点までプロテクションが取れない記載になっている。
みると確かに無い。しかもフォールしたらグラウンド確定。絶対に登りたく無い。

普通に4ピン目まで登ってこれた。で問題のランナウト。
楽に登れる感じなのかと思ったら、全然違った。確信がむしろここだった。
右往左往して危ない、自分では無理と判断し、敗退。
その後2人は右隣のルートに合流し登っていたが、どうやら右に合流しても良いらしい…?
が、4ピン目ランナウト覚悟で登った人の投稿があり、やはりそちらのルートで間違い無いようだ。
そもそもそっちがルートじゃなかったら、左側にもう一個終了点があるのはおかしな話になる。

次にやってみたかったピクニクラ 5.10bをやる。
ボルトとNPのハイブリッドのルート。やってわかった楽しさと実は被りが出てくる事実。
上部のボルトが出てくるあたりでテンションした。乗っ越しかたがわからない。考る全ての手を尽くしたが結局トップアウトもできず敗退。
ハングドッグしてたら救急車がキャンプ場に入っていった。どこかで事故が起きたらしい。

JさんはRPした。ロープ長は50メートルだと全然足りないので、最低60メートル必須。70あると安心か。

場所を変えて弟岩へ。たまたま遭遇したおっさんが
ケンタウルス伝説 5.10bや!これはお買い得やで!オンサイト向き!」とパーティーの人に言っていたので、これをやることに。
Jさん一番手で登るも、敗退。後輩も行くかと思いきや敗退。
Jさんが降りてきて「あそこはレイバックでうんたらかんたら」言ってたらしい。
経験が足りないのか読みが甘いだけなのか良くわからないが、岩の形状と人の構造をきちんと考えて物を言おうをと思った。
リーサルウェポン、頼んだぜと言われJさんからバトンタッチ。
登り始める前の1ピン目の場所をみて、え?おかしく無い?と思って取り付いた。
草木に隠れて1ピン目がわからなくなっている状態だったが、なんか手製のハンガーが打ってあって、そこに7ミリくらいのスリングでヌンチャクがかけれるようになっていたが、これは信用できない。
しかもクリップしづらい位置にある。
で、皆んなが敗退した場所まで来て、探ると持てる箇所がちらほら。でも最高高度をマークし敗退。
一旦左側に出てまた右に戻るというルーティングしか思いつかないが、ホールドが悪い。
後で調べてわかったが、ホールドがかけているらしい。しかも上部がまたランナウトするらしい。
いや、もう一回はやりたく無いなと思った。
近くで事故があったらしく、ヘリが飛び回っていた。マラ岩で事故だったそうな。

下界に降りて、三日間風呂に入っていなかったため、川で遊ぶ。クソ冷たいがクールダウンにもってこい。風呂代が浮く。
そして三日間終了。

小川山はグレードが簡単と思ってもランナウトが普通にあったりするから事故には本当に気をつけたいと実感した日だった。
リードで来たのはこれは3回目。触ってないルートがまだまだ多いので、色々と触り倒していきたい。