アディダスファイブテン NIAD VCS レビュー

ツイッターにも書いた通りシューズレビュー。

前置き
皆さんはこの靴の存在をしっているだろうか?
スクリーンショット 2

いや、そもそもツイッターでつぶやいた時点で結構な反応があり、おそらくみんな気づいてはいるものの、詳細なレビューがなく、情報が不明すぎて手を出しづらいというのがあったのかもしれない。
というよりも、昔と違って靴の性のが上がっているし、どれでも同じだろと見ている人もいたのかもしれない。
あまりにも使用している人というか、この製品の情報が全く出回っていないことがよくわかったエピソードとして、ジムの店員さんでさえも知らなかった。
初めてシューズをジムでおろした際に
「それなんてシューズ?全然みたことない、初めて見る!そんなのあったんだ!」
と言われるくらいの存在。

<購入に至った経緯>
ある日、いつもの暇つぶしでEPIC TVを見ていると、アナサジのアップデート版みたいな靴の画像が出てきた。NIAD VCSという名称になっている。見た目も変わった。
興味があったので、米国サイト(https://www.adidas.com/us/five-ten-niad-vcs-climbing-shoes/FW2849.html)で調べた。
ちょうどフラットシューズが欲しかったのもあったので、ものの試しに購入した。
ちなみにアディダスファイブテンになった直後に販売されたハイアングル(アクアグレー)を購入して、これまでのステルスソールとの違いが大きく、ソールには全く期待していない。
またサイズ感もUS10ではなくUS10.5でないとダメだったということがあったので、かなり不安だった。

<1.シューズ名の由来>
おそらく多くの人が気になっている名前。
NIADってなんぞ!?のところ。
Nose In A Day→NIAD。1日でNose(ヨセミテEl Capitanのルート)を制覇。の意。
VCSはベルクロシステムの略。
詳しいことは上記の米国サイトに記載されているので、英語わかる人は参考までに見てみてください。
ちなみに、勘が鋭い人はもう気づいたかもしれませんが、NIADのレース版もあります。

前置きはこれくらいにして、弱々クライマー、永遠の5.10aもとい5.9クライマーの私がレビューと比較の画像を載せておきますが、あまり参考にもならないかもしれない。
急いでいる人もいるのでまずは簡潔に結論を。
旧ファイブテンのアナサジと比べてどうなの?というのが一番皆さん気になるのではと思います。
ぶっちゃけあんまり変わらない、若干剛性が増した?というアナサジでした。

<2.外観チェック>
開封時こんな感じ。サイズはUS10
箱が環境に配慮した感じになっていた。
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今回特に一目でわかる大きく変わったのが、このトゥーラバーですね。
アナサジプロ(シャウナさんが履いてるやつね)で培った部分を盛り込んで、今まで出してるシューズの良いところを全部つけてやろうという感じですかね。
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ヒールの形状はこんな感じ。この辺も旧ファイブテンのものと比べると
若干というか、結構違ってますね。
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足の甲の外側のラバーの貼り方も、ぱっと見でかなり変わったと気づくものです。
一番最初の画像ですでに気づいた人も多いと思いますが。
ちなみにこれ、どこかでみたことありませんか?
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完全にこれです↓
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旧ファイブテンの初期型ハイアングルがメインシューズの私にとって、今回の購入に至った最大のポイントが実はここです。
アンパラレルのレグルス、TN-Proはハイアングルのラバーの貼り方を継承していますが、それと同じようなもんだと考えて貰えばよいかと。
ここにラバーがあるということは横ねじれに対しての剛性というか、ブレが少ないというか、なんでしょうね、こうサポート的な何か見えない力が働いているはずだと予想した。

本来なら旧ファイブテンのと比べた方が良いんですが、すでに捨ててしまっていてないので、
ハイアングルと並べます。ちなみにこのハイアングルもUS10です。
僕の体重が重すぎるせいで、ダウントゥーするはずのハイアングルがフラットになってます。
このハイんアングルも剛性があるとか硬いとか言われてますが、
僕にとってはソフトシューズです、ハイ。
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内部に関してですが、これは個人的にすごく大好きなポイントです。
これ何かわかりますか?
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エルキャップのノーズのトポ図です。有名なブートフレークありますね。
これはヨセミテに行った/行きたい人ならかなり心をくすぐられる一品です。
NIADにきちんとかけてきています。
また内部の部分が途中から白色になっていて違う素材っぽく見えますが、よくわかりません。

↓ちなみに友人に送ってもらった旧ファイブテンのアナサジの内側です。
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こんなトライバル柄でしたね。この柄も個人的には好だったんですが。

見た目に関して最後までわからなかったのはこのボルダーっぽい絵。
ヨセミテだからミッドナイトライトニングの岩じゃないのか?と。ただ何かしらヨセミテに関連してそうではいる。
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3.使用しての詳細な感想
このレビューを書くまでに、ジムで三回使用、外で三回使用しました。
ジムでおろした初日は、ハイアングルの件もあったので、弾かれる感覚がするのだろうと思いましたが、思いの外食いつきが良かったです。ヒールとトゥーに関してはあまり使用する課題がなかったので、わかりませんが、まぁ普通に使えるんじゃなかろうかと。

外の初日と2日目は花崗岩の簡単なルートで、マルチも含めて使用しましたが、細かいのに乗るにはもうちょっと攻めた方が良かったかなと感じましたが、まぁ許容範囲内。
外で3回目の使用時にはスラブとクラックで使用しました。
クラックで使用するかは人によりけりですね。
スラブに関してはエッジングよりもスメア主体で登るのがやりやすい靴だなと。フラットシューズなので当然か。
剛性に関しては75キロの私が使用しているのであまりあてにならないかもしれませんが、旧ファイブテンのアナサジの剛性がプラスアルファくらいになったかな?という感覚でした。
足裏の感覚は悪くはなく、サポートされているなと感じる感覚があったのでプラスアルファです。

フィット感については、シンセティックレザーになったことにより伸びがほぼなく、素材自体がしっかりしているのでヘタリがすぐにはこなさそうです。現時点で普通の皮なら伸びてきていてもおかしくない使用時間数ですが、それがあまり感じられず、また靴の変形もほぼ発生していません。
逆を言えば、きつめで履いて伸ばして、足型に馴染ませてベストフィッティングにさせるのにはかなりの時間と痛みに耐える心が必要かと。
あと汗が染み込みにくいのか、靴を脱いで履き直す時に感じる不快感がほとんどないです。
つまり、臭くなりにくくなっているかもしれないということです。おそらく。

足型についてはフラットシューズなのですが、旧アナサジに比べると、つま先が結構詰まった感じがして、踵側にちょっとした隙間があるのが感じられました。登っていると気にならなくなってくるので、感覚の問題かもしれませんが。

決して悪い靴ではないので、ジムを中心に使用していこうかなと思います。
長くなりましたが、ご覧いただきありがとうございました。
何か役に立ったのなら幸いです。

では。
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