2021/10/9~11 瑞牆、小川山

10/9に瑞牆、10-11と小川山に行ってきた。
今回の遠征で、瑞牆は初めてだ。
周りの仲間がどんどん瑞牆マルチに行き始め、これまで瑞牆に行ったことがなく、いつも行ってみたいという気持ちがずっとあった。
が、その開拓の歴史、思想を知っているため、安易に訪れると大変なことになるだろうとわかっていたため、行きたいという気持ちをずっと抑えていた。
瑞牆は自分にとっては聖域である。それを他の人にも度々言っていた。

駐車場から見た岩峰群は、これまで訪れたどのクライミングエリアのそれとも異なり、
異様な雰囲気と持っていた。
霊感に似たようなものではないが、本能的に「ここはヤバイ」そう感じた。
それは技量が到達していないこともあるが、そもそもここに立ち入ることがヤバイという感覚だった。
自然に畏怖の念を抱くというよりも、その見えない何かに当てられたというのが正しい言い方なのかもしれない。

結果的に、瑞牆はボルトルートであれば行っても問題ないということがわかったが、マルチやクラックに関してはまだまだ行けるレベルに達していないだろうということがわかった。
今回は、イトー氏が山河微笑に行くということだったので、その計画に混ぜてもらい、全ピッチフォローのつもりにしていた。
それくらいマルチのリードに対して自信が無く、恐れ多かった。

そんな気持ちとは裏腹に、キャンプ場等はしっかり整備されていて、アウトドアをあまりしない人にもしようしやすいキャンプ場となっていた。下手したら小川山よりもとっつきやすいかもしれないと感じた。


10/9 瑞牆 モツランド
イトー氏が混み具合、自身の到着時刻、疲れ、何しろ天候が怪しいということもあり、マルチで無くてもどこでも良いということとになった。
自分もどこでも良かったので、イトー氏がやってみたいというレーザズエッジがあるモツランドに行くことになった。
行ったら見知った姿が。鳳来クライマーの小泉さんだった。
まさかここでお会いするとは思っていなかったので、お互いびっくりしていた。

この日は結局のんびりクライミングでアップにたぬき5.10aをやりMOS
途中と上部が悪く、ウォームアップにはあまりお勧めできない感じだった。

その後、レーザーズエッジヘ。
この課題は有名すぎて誰もが知る課題ではなかろうか?
背びれのような岩が続くかっこいい岩とみんな言うが、申し訳ないことに私はそこまでかっこいいとは感じなかった。
オンサイトはイトー氏に譲った。特にこだわりないのでいいですと。
イトー氏ならオンサイトで終わるだろうと思っていたが、2,3ピン目でわからなくなりテンション。
解読がかなり難しい様子。何度か挑戦するもトップアウトできず交代を要請された。

自分の番となりやってみる。同じところでテンション。
色々やってみるとなんかできた。その上でもテンションしたがまた色々試したらできた。
2便目を出してみたら、RPできた。鳳来と同じで、使うホールドとムーブさえわかってしまえばなんてことない課題となった。確信がポイントでありそれ3箇所くらい出てくる。右腕がパンプする。
有名課題を落としたものの、先述の理由があり、あまり喜びに浸ることはできなかった。

10/10-11 小川山
瑞牆を16時くらいに出て、ナナーズにより廻り目平へインした。
T嬢さんがご飯を作ってくれると言うことで、ご馳走になった。二日間夕飯をいただいたがどれも美味しかった。感謝。

初日はイトー氏が蜘蛛の糸に行きたいとのことで、ビレイするだけのつもりで行った。
結果的にトップロープでおさわりすることになった。
前日のレーザーズエッジでは右腕主軸のレイバックだったが、今回は左腕主軸のレイバックだった。
体の両側をやられ筋肉痛。しかも前日もうまいこと体幹を使えていたらしく、腹筋が筋肉痛。
すぐにヨレてしまった。
トップロープでトップアウトはできなかったが、課題の内容とそのクラックの美しさに心を奪われた。登れた時はめちゃくちゃ嬉しいのだろうと。
蜘蛛の糸の後、2峰の取り付きに戻り、ちゃわんむし11aをお勧めされていたので、挑戦する。

外岩で11aを触るのなんて久方ぶりである。
3ピン目までかけれたが、その後のムーブが不明でテンションをかけた。その後トップアウトし、2便目を出すが、やはり意味不明で諦めた。
イトー氏は再登していた。

2日目はジャク豆をやりたいとイトー氏に行って、妹岩に行くことにした。
アップのつもりでカサブランカに取り付いたが、木の手前でテンションをかけた。
再登できなかった。とても悔しかったし情けなかった。
次に龍の子太郎もやったが、RPできなかった。
久しぶりクラックルートで、カムでフォールした。
周りの仲間はすんなりRPしているが、どうして俺だけできないのか?と悔しい気持ちでいっぱいになりハングドッグしながら自身に怒っていた。悔しかった。
こんなことではジャク豆は無理と判断し、エリアを移動した。

八幡沢の左岸スラブに行く。
トムといっしょをやってみたかったので、トライMOS
ジムっぽくグイグイ登れるとあるが、10aではないと感じた。
鳳来のサンバの方がよっぽどジムちっくだしガバガバ登れる。

バリエーションルートもイトー氏がMOSした後、FL。バリエーションルートの方がオリジナルラインよりも簡単だった。意味がわからない。

そのあと本命のジャーマンスープレックス
イトー氏がリードでトライするもテンション。その後トップロープで触る。
何もないと聞いてはいたが、足置きするところが何もない。でもなぜか足が止まる。
凹みと膨らみを踏んでスメアで登っていく課題。
トヨバさんに「これぞ小川山のスラブ」と聞いていたが、これが本当の小川山スラブかと体感した。
これまで触ったスラブと違い結晶踏む系ではないし、カチを踏めるタイプのものでもない。
意味がわからなさすぎて「バカじゃないの!!?」を連呼し、挙げ句の果てには意味不明すぎて終始笑っていた。
でも普通に楽しかった。
トップロープでなぜがノーテンで上部まで行くことができ、上部だけフォールしたが、登れない課題ではなかった。いつかまた挑戦したい。

三日間のんびり登ることができた。
グレードばかりが気になってしまうこの頃、うまいことリセットすることができた。
これも気兼ねなく話ができるイトー氏のおかげだ。

三日間ありがとうございました。